サポチル NPO法人 子どもの心理療法支援会

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子どもの精神分析的心理療法・臨床セミナー In 関東2023 のご案内

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(1:2)2023年度 サポチル関東 臨床セミナーのご案内
(2:2)2023年度 サポチル関東 臨床セミナーのご案内

 

8年目となるサポチル関東の臨床セミナーは、実践的な知の探求を目指して、より密度の高いディスカッションの場を受講者の皆さまと共に作り上げていきます。

従来の「前半は講師による講義・後半に事例検討」という流れを一新し、冒頭から事例検討を行います。
ブレイクアウトルームを活用した少人数グループによる検討と、発表者や講師も交えた自由なディスカッションが、この臨床セミナーの大きな部分を構成します。
これらを踏まえた討議のまとめとして、検討事例やテーマに関する講義を講師よりいただき、さらに全体で議論を深める、といった内容となります。

ディスカッションを踏まえた講義は、受講者への一方的な知識の伝達とはなり得ません。経験と実践から発見した臨床知はもとより、講師が事例と向き合う姿勢からも学ぶことができる、大変貴重な機会となることでしょう。
初学者からベテランまで、誰もが自由に考えを述べ合い、そして学び合うことのできるセミナーです。

Zoomを用いたオンラインセミナーですので、どこからでもご参加できます。
ぜひ奮ってご参加ください!皆さまと学び合うことを楽しみにしております。

★お申し込み:https://t.co/D5grbm9vkp

定員:50名

対象者:臨床心理士、公認心理師、医師、それに準ずる専門家、大学院生・研修生

受講料:40,000円

申込締切:2023年2月28日

お問い合わせは、kanto-rinsemi@sacp.jpまで。

※本セミナーは実際の臨床事例を扱うセミナーのため、受講者の皆さまにはお顔を画面に表示した状態にてのご受講をお願いします。何卒ご了承ください。

※本セミナーは日本臨床心理士資格認定協会の「定例型研修会(4ポイント)」として承認されていますので、7割以上出席の方に「研修証明書」を発行します。

 

【各回講師より】

 

2023年4月23日 13:00~1700 「設定&アセスメント」

鵜飼奈津子先生(大阪経済大学人間科学部・大学院人間科学研究科/梅田東心理療法研究室・ポモナ)

 子どもの精神分析的心理療法を開始するうえで、その設定(セラピストの内的設定、そして様々な外的設定)について考えることは、必要不可欠なことです。また、そうした「設定」の中には、「心理療法のためのアセスメント」も含まれます。提示いただく事例に基づき、こうした設定の困難さや必要性について、改めて見直し、検討することができればと思います。
(参考文献:「子どもの精神分析的心理療法の基本<改訂版>」(2017 誠信書房)/ 「子どもの精神分析的心理療法のアセスメントとコンサルテーション」(2021 誠信書房))

 

2023年6月11日 16:00~20:00 「親面接」

西村理晃先生(19 Bloomsbury Square Psychoanalysis and Psychotherapy/ロンドン医療センター/Camden Psychotherapy Unit)

 子どもの精神分析的心理療法において「親面接」は子どもの心理療法の営みをささえる重要な外枠となるだけでなく、「親面接」自体、そこに訪れる人たちの親としての成長を支えるだけでなく、それを通して子どもの発達に貢献する重要な営みとなる。今回のセミナーでは、この「親面接」の独自性および重要性を、事例検討していくことによってみなさんと共に浮き彫りにしていくことを試みる。「親面接」の根幹である「協働」をみなさんと共にこのセミナーで体現できたらと考えている。

 

2023年8月27日 13:00~1700 「当事者から学ぶ」

小道モコさん

 三十代で自分の脳機能に名前があることを知り、感じていることをイラストで 描き始めました。そのイラストをまとめたものを出版することになり、講演活動が はじまりました。それと同時に、療育の現場に立ち、特性のある子どもたちに出会 う機会にめぐまれ、現在にいたっています。自分自身についてあらたに発見したこ と、子どもたちとのやりとりで学んだことなどを、お話ししたいと思っています。

生地新先生(まめの木クリニック)

「臨床家が当事者から学ぶこと」
私たちが、ある病態についての知識やそれに関連した技法を身につけるために、先達の著作や先輩の指導を通じて学ぶことは大切である。しかし、出会った後に必要なアセスメントを行っても、その人がどのような思いで生きていて、どんなことに苦しみ、どのような支援を求めているのかを私たちは十分に理解できるわけではない。私たちは、その都度、時間をかけて、その人から学ぶ必要がある。専門家はすぐに理解できるわけではなく、その都度、学ぶ必要があることをクライエントに知ってもらい、協力し合える関係を作ることが大切と私は考える。私たちが「ほとんどわかっていない」ことを知るとクライエントはがっかりするかもしれないが、その失望を乗り越えて、私たちは進む必要がある。

※第3回は他の回と異なり、講師による講演と、講師・受講者のディスカッションから構成されます。またこの回のみ、単回受講可能なオープンセミナーとして開催する予定です。詳細は後日発表いたします。

 

2023年10月8日 13:00~1700 「青年期の発達障害」

庄司剛先生(北参道こころの診療所)

 発達障害例の青年期的な課題とその現れ方、取り組み方ついて症例を用いて検討する。発達障害的特性が学校生活、進学/進路、友人関係、親子関係、治療関係にどう影響し、青年期発達課題にどう影響を与えていくのかをディスカッションしたい。

 

2023年12月10日 13:00~1700 「思春期」

岩宮恵子先生(島根大学人間科学部教授/島根大学こころとそだちの相談センター)

 思春期に苦しい状況になっている人の小学校時代の話をきくと、小学校3・4年頃に何らかの印象深い出来事が起こっていることは多い。そう考えると、10歳前後の子どもへのアプローチは非常に重要な意味を持っていると言えるだろう。最近の学校現場の様子からは、小学校での暴力や暴言など、衝動性の問題が中学校よりもずっと深刻になってきている。自分の感情や感覚の言語化が困難な年齢の子どもに治療的な接近をするときには、プレイセラピーが主なアプローチになることも多いが、そこに言語的なアプローチをどのように介在させていくことが可能なのだろうか。今回のセミナーでは、思春期事例について共有しながら、そのあたりのことについてもフロアのみなさんとともに考えてみたい。

 

2024年2月11日 13:00~1700 「トラウマ」

奥寺崇先生(クリニックおくでら)

 参考文献に挙げた論文は、エディプス期に達する前の未解決な問題が受傷後の人生にどれほど影響を及ぼすかについて書かれている。これらを踏まえて、1)再早期の対象関係の問題(乳房をめぐる葛藤:クライン)、2)それ以前からともいえる生来性(と断定できるかは分からない)におけるスキゾイドの問題(endopsychic structure:フェアバーン)について臨床的に理解する。さらにこれらの状況への治療について検討したい。
(参考文献:S. Ferenczi「大人と子どもの間の言葉の混乱ーやさしさの言葉と情熱の言葉」 M. Balint「外傷と対象関係」 いずれも『精神分析への最後の貢献ーフェレンツィ後期著作集ー』岩崎学術出版社)

 

※各回の講師の略歴はこちらからご覧になれます。

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