プロローグ 着想

理事長 平井正三

NPO法人設立のアイデアは、発案者である私の英国体験にあります。私は子どもの精神分析的心理療法を学ぶため英国に留学しました。
そこでは、心の問題を抱えている子どもたちが無料で心理療法を受けられる制度が確立しており、経済的にも社会的にも不利な立場にある多くの子どもがその恩恵を受けていました。
私たちの国はどうでしょうか。確かに、心理療法を行う機関は存在します。しかし日本においては、子どものニーズや援助者の熱意よりも、機関そのものの論理が優先されてしまうところがあるように思います。
私が『子どもの心理療法支援会』というNPO法人の設立を考えたのは、NPO法人という形態でこそ、子どものニーズに応え、援助者の熱意を活かすことができるだろう、と考えたからです。
なぜ精神分析的心理療法なのか?
心理療法には多くの形態があります。
精神分析的心理療法はそのうちの1つに過ぎません。
他のアプローチに比べれば、時間がかかる、などのデメリットもあります。
しかし、子どもを大人や社会の考える型に押し込めるのではなく、子ども自身が感じ考えていることに添いながら、子どもが生きる力を自らつけ、自分の歩む道を見出すことを手助けする、ということにおいて、精神分析的アプローチは最良のものであると、私は確信しています。

~ニュースレター創刊号(2005年10月)より抜粋~

サポチル支援の仕組み 概要

活動の二本柱

・子どもたちが心理療法を受けられるよう支援します。理念のページへ

・専門性の高いセラピスト(心のケアの専門家)育成の場を提供します。研修ページへ

セラピー支援事業

発達障害児や被虐待児など、心に深い傷を持つ子どもたちは、その心を適切に理解してくれる専門家を強く必要としています。しかし日本においては、専門家の心理療法(心のケア)を受けるためにはかなりの費用が発生し、そのため一番必要としているはずの子どもたちにその援助が行き渡っていません。
NPOは、援助を必要としている発達障害児と被虐待児が、週1回の心理療法を、継続して受けられるよう、それに必要な費用を援助しています。

・発達障害児には、週1回50分の心理療法にかかる費用(5000円前後)のうちの3000円分をNPOが負担しています。

・被虐待児については、週1回50分にかかる費用(5000円前後)の全額をNPOが負担しています。

発達障害児1人を1年間援助するためには約24万円、被虐待児の場合には約40万円が必要となります。

人材育成事業

日本には、子どもたちの心のケアを専門とする研修体系は未だありません。そこで、NPOでは、子どもの心理療法に歴史を持つ英国の公的機関(ナショナルヘルストラスト)のタビストッククリニックで行われているトレーニングプログラムを参考にしながら、子どもの心理的援助に関して体系的に、かつ、集中的に学べる人材育成プログラムを構築し、2005年10月よりスタートさせています。

・通年6回の「臨床セミナー」(名称:京都精神分析・臨床セミナー)

・より専門性を追求する少人数の「研修プログラム」

・テーマを明確にした一日研修「ワークショップ」

これら3種類の人材育成プログラムを提供し、高い専門性を備えたセラピスト(心のケアの専門家)の育成を進めています。

定款

定款はこちらでご覧になれます。 pdficon_large

組織、スタッフ

理事長: 平井 正三

副理事長: 津田 真知子

監事: 鈴木 誠

事務局統括理事: 由井 理亜子

事務員: 藤田 理映子

 

セラピー支援グループ
児童養護施設の子ども、発達障害の子どもに心理療法を提供するための仕組みを作り、運営を行う。

担当理事: 竹林 奈奈・淀 直子

臨床セミナー企画・運営グループ
専門家育成のための精神分析臨床セミナーの企画運営を行う。

担当理事: 吉岡 彩子

研修プログラム企画・運営グループ
専門家育成のための研修や勉強会などの企画運営や「子どもの精神分析的心理療法士」資格制度の運営を行う。

担当理事: 松本 拓真

運営資金獲得グループ
NPOの活動全体を支える寄付金の募集や助成金の申請を行い、助成金を得た事業の運営に関する業務の総括を行う。

担当理事: 久永 航平

広報グループ
ニュースレターの作成など、NPOの活動を知らせる活動を行う。また、子どもの精神分析的心理療法に関する最新情報の発信を行う。

担当理事: 渡邉 智奈美

関東グループ

関東エリアでの活動の企画・運営など、関東エリア業務全体の統括を行う。

担当理事: 脇谷 順子

セラピー支援の仕組み

子どもたちをこのように支援しています。

支援の流れ

支援の流れ

児童福祉領域の対象となる子どもたち(被虐待児)の場合

心理療法機関とNPOが契約を結びます。児童福祉領域の対象となる子ども(例:児童養護施設や母子寮などに入所している子ども)について心理的問題に関して相談したいことがあれば、心理療法機関に申し込みます。心理療法機関はアセスメントを行い、心理療法の支援対象であると判断された場合は、NPOに対して支援の申請をします。NPOの理事会で審議し、支援が必要であると認められると、心理療法機関で行われる心理療法や対象施設に対するコンサルテーションの費用をNPOが支援します。
支援対象児が心理療法を受ける日に、生活している児童養護施設や母子寮などから心理療法機関までの道のりを付き添い送迎することが必要であれば、NPOのボランティア会員が付き添い送迎します。
心理療法機関のセラピストは、子どものセラピーと、主な養育の責任者となっている福祉職員・保育士などへのコンサルテーションを行います。それにかかる費用は全額本NPOが支払います。送迎にかかる交通費も全額本NPOが負担いたします。
一人の被虐待児の心理療法を1年間支援するためには、およそ40万円が必要となります。

発達障害を持つ子どもたちの場合

心理療法機関とNPOが契約を結びます。
(支援を希望されたお子さんは、本NPOの理事会の承認を経て、支援の対象となります。)
心理療法機関のセラピストは、子どものセラピーと、保護者へのコンサルテーションを行います。
それにかかる費用の一部を、本NPO法人が負担いたします。
一人の発達障害児の心理療法を1年間支援するためには、およそ24万円が必要となります。

支援契約している心理療法機関

(京都)御池心理療法センター

(大阪)大阪心理臨床研究所

(大阪)新大阪心理療法オフィス